成介は見送った後、電話を見つめる。 やはりゲームは始まった。 あの男がこのまま何も知らずに。 いや違った。 彼女と関わらずに人生を終えることは無いと確信していた。 そしてやっぱりだ。 よもや彼自身で仕組んでいたとは。 愉快になって少し声をもらして笑う。 知らない内に強制的に政略結婚させて、後継者を造っておこうかとも考えたが・・。 まあ、土壇場で潜在意識が働いて不可能だとわかっていましたからね。 成介はにやりと笑った。