The side of Paradise ”最後に奪う者”


「食えよ。
 俺にも責任がある。
 ボストンに戻れるようにリハビリに付き合ってやるから、おまえも努力しろ」


いらただしげに部屋から出て行った。


涼を呼びにきた成介は、目の前を憤然と去っていくのに、ドアを掴んだまま見送り、綺樹に視線を移した。


「なにをあの男はあんなに怒ってるんですか?」


今まで涼の座っていた椅子に腰掛ける。


「どうです?
 結構おいしそうでしょう。
 秘書女子には人気なんですけどね」

「迷惑。
 だな」


綺樹が俯いたまま、ぽつりと言った。

成介はじっと栗色の頭をみつめる。