一瞬の瞬きの後、綺樹は先ほどと同じように机を見つめて座っていた。
嫌な汗をかいた。
成介は歩き出す。
今回のことは自分にも責任がある。
わかっていても、まだ今はあくまでも西園寺のために利用し続けるしかない。
そして彼女は利用されるしかないことを理解している。
だから尚さら、孤独を感じ、さいなまれ、苦しむ。
人一倍、孤独に弱いから。
あの男はそれがわかってあげられていない。
成介は少し目を細めた。
だけどタイミングが悪すぎる。
せっかくあの男が、見合いも居方仕方ないと思い始めていたのに。
そう。
迷惑だと感じているのだ。
いま、ここにある彼女の存在が。

