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日本でもそのニュースは流れた。
議場で代表者が答弁に立っている場面も。
夜遅く日付が変わる頃のニュースを見ていた成介は思わず腰を浮かせて、携帯に電話をした。
「ニュースを見てください」
「見てるよ」
涼はそっけなく答えた。
「なぜ彼女が責任者として立っているんですか?」
「さあな」
全く分野外なのは知っていた。
事前に情報や知識を詰め込んだらしいが、それでも答えに窮する場面は多かった。
そこを突かれる。
ほとんど吊るし上げに近かった。
政治家にしては絶好のパフォーマンスの見せ所だ。
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