体のほうが引っ張り戻そうとしている。

そういうことがあるのかと驚いた。

でもごめんだ。

綺樹はかわそうとした。

あ。

驚愕に足が震えそうになった。

引っ張り戻そうとしているのは自分じゃない。

涼へ振り返った。

つけなくていいといったし、ピルも飲まなかった。

流したことがまだ自分の中で棘になっていたし、健康に対しての無頓着さから、毎月来るものはとっくになかった。

どうせもう出来ない。

自暴自棄のところがあった。

だから。

どうしよう。