涼が上に行ったとはいえ、聞こえる恐れがあるので何もしゃべらなかった。
ただ成介をみつめる。
だからって計画を変更するわけにはいかないだろう。
そう言っていた。
成介はため息をついて立ち上がった。
「最大限、優しくしてあげてください」
成介の投げやりな調子に笑ってグラスをカウンターに置き、階段を上がると寝室に入った。
ナイトスタンドだけの灯りで、部屋はオレンジ色の薄暗い空間だった。
服を着たままベッドの上で仰向けになっていた。
片腕で両目を覆っているため、寝ているのか起きているのか、判断がつかない。
涼の傍らに座って様子を伺った。

