涼が微妙にひっかけを作ったのがわかっていた。
しゃくだが通常だったら、そこまで知っておく必要性は低い。
そこまで攻めるまでが限度だった。
涼が口元で笑っている。
「そうだな。
悪かったよ」
この男はどこまで気づき始めている?
成介は憮然とした表情のままだった。
綺樹に見合いをしないと宣言したことも、伝わってきていた。
綺樹もやり方が間違ってきているだろうかと、不安になっていた。
やり方というよりも涼が変わってきている気がする。
綺樹が言っていた二回目の結婚の時の様なふてぶてしさ。
それが呼び起こされてきているような。
記憶もか?
成介は涼を注意深く観察を始めた。
丁度いいことに一緒にいる時間が長い上に、綺樹というキーが一緒だ。
見極めさせてもらおう。
成介も口元で笑いを作っていた。

