The side of Paradise ”最後に奪う者”


「全くしょうがねーなー」


書類以外の片づけをして、ホテルの従業員を呼び、ごみや汚れ物を下げてもらう。


「記憶が無くても体が覚えているんですね。
 驚いていないですし、手馴れています」


妙な感心を成介がしている。


「そうか。
さ、花蓮に市内を見せてやろう」


成介は少し涼の後姿を見つめる。

なんだか様子が変わったか。

少し不安感を感じる。


「寝てたらどうです?
 前日まで徹夜だったんですから。
 花蓮はあなたと一緒に市内を見られなくても、がっかりしません」


涼はちょっとだけ寂しそうな微笑をした。