* 大学の教室に入るとぐるりと見回した。 既に席は大方埋まっていたが、瞬たちはすぐに見つけられた。 「よ」 短い挨拶に、瞬も短く返し、にやりと笑った。 「忙しそうだな」 ネクタイをとり、上着を脱いで手にしているとはいえ、涼は背広姿だった。 「おかげさまでね。 だけどこの授業は落とせないだろ」 必修の上に、出席をとるために出ないわけにはいかない。 「入れろよ」 教室の机といすは固定式だ。 瞬は立ち上がると、涼を奥へ通した。