The side of Paradise ”最後に奪う者”


  *

大学の教室に入るとぐるりと見回した。

既に席は大方埋まっていたが、瞬たちはすぐに見つけられた。


「よ」


短い挨拶に、瞬も短く返し、にやりと笑った。


「忙しそうだな」


ネクタイをとり、上着を脱いで手にしているとはいえ、涼は背広姿だった。


「おかげさまでね。
 だけどこの授業は落とせないだろ」


必修の上に、出席をとるために出ないわけにはいかない。


「入れろよ」


教室の机といすは固定式だ。

瞬は立ち上がると、涼を奥へ通した。