The side of Paradise ”最後に奪う者”


休みを作ってはNYに会いに行く。

長年の親しい友人同士のふりをして、食事をし、夜を過ごす。

年に2回ぐらいが限度だろう。

この夏以降、この人は会いには来てくれないだろうから、こちらが追いかけ続ける。

そういう関係で我慢するしかないのか。

恋人が出来ようと。

夫ができようと。

思わず拳を握り締める。

長く細く息を吐いて力を抜く。

あがき続けているが・・。

成介を味方につけても、やっぱりこの状態では局面は変わらないだろう。

涼はゆっくりと服を着ると、綺樹の方を振り返らずにそっと部屋を出た。