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ちょっとしつこくしたかな。
シャワーを浴びて出てきた涼は、眠り込んでいる綺樹の顔を心配げに見下ろした。
あの後、ロックを飲み続けるのを阻止し、ほろ酔い加減で上のホテルの部屋に引っ張った。
上げては引くを繰り返すと、最後の頃に綺樹はぐったりとして反応しなくなっていた。
もっとも綺樹も負けていなかったが。
様子が様子だっただけに、それ以上はやめて終わりにしたんだけど。
夏祭りの時の体調の悪さを今頃思い出して、涼は心配になった。
静か過ぎる寝姿に不安で、思わず手を綺樹の口元にかざす。
微かな空気の動きが感じられて、ほっとした。
日本の夏は本当に苦手なんだな。

