The side of Paradise ”最後に奪う者”


「どうだろうな。
 まだ花蓮が小さいし」


綺樹はグラスを揺すった。


「そうか」


呟くようだった。

どういうつもり成介のことなど聞くのか。

それとなく探ろうとしたが、店内の照明が落ちてしまった。

薄明かりの中で綺樹の横顔を伺う。

椅子の背に寄りかかり、少し憂いて考え込んでいる表情だった。

暗いので見えていないと思っているらしく、無防備にさらしていた。

成介のことを考えているのか。