The side of Paradise ”最後に奪う者”


「うん、まあ、あなたと酔いつぶれるまで飲みあうのも面白いかもな。
 金曜だし」

「おまえには負けない」


綺樹は空になったグラスを音をたてて置き、周囲を見渡してウェイターを視線で捕まえた。


「同じのを」


指でグラスを少し押しやる。

全く、この人は変なところで負けん気をだすんだから。

綺樹はそろそろ演奏が始まりそうな気配に、気がついた様子を見せた。


「おまえがジャズなんて珍しいな。
 音楽の趣味だけは理解できなかったから」


涼はいわゆるjpopばかり聞いていた。


「女と遊ぶといいこともあるな」


くつくつと笑っている。