The side of Paradise ”最後に奪う者”


「あなたがくれたものだったんだね。
 蓋の裏にメッセージが刻んであった」


ゆっくりと顔を綺樹へと向けた。


「随分と高価なものだけど、何かの記念?」


綺樹は苦く笑って顔を正面の舞台へ向けた。

確かにそこそこの外車が買える値段だった。


「一緒に住んでいた時、食事を作らせていたから、そのお礼」


そのぐらいの過去は成介かラナに聞いているだろう。


「って、あなた17ぐらいだったよね」

「ああ」

「滅茶苦茶な贈り物だな」

「同じようなことをその時に言われたよ」


綺樹は笑いながらオニオンリングをつまんだ。