The side of Paradise ”最後に奪う者”


    *

腕時計のメンテが終わったとの連絡で、昼休みの時間に取り入った。

裏ふたがまだあいていて、修理箇所の説明を受けた。


「では今、ふたをしますのでお待ちください」


涼は何気なくトレーの隣においてあったふたを見た。

初めて気づいた。

当たり前だ。

裏なんてこんなときしか見ない。

涼は手に取った。

“With” Ayana


「私も始めてみました。
 たいてい皆様、表に彫られますので」

「僕も。
 今、知りました」


涼は呟いた。

とても気に入っていたのはそのせいだったのか。