間違いない。 成介の車だし、成介と彼女だ。 成介が綺樹の背中に手を回している。 かっと血が上った。 獲物を見つけたように飛び出していきそうになる。 だがそれをしてどうなる。 待て。 今は駄目だ。 わけもなく息を殺して伺った。 伊達に遊んでいない。 恋人同士の逢瀬の雰囲気でないのは直ぐにわかって、飛び掛ろうとしていた気分は落ち着いた。 でも、なんだ、泣いてる?