助手席に乗ると成介がちょっと顔をくもらせた。 「夏バテしてますか? 顔色があまり良くないですね」 ふっと綺樹の表情が止まった。 片手で顔を覆って、もう片手をふった。 涼にだって気づいてもらえなかったのに。 「こういう時にそういう優しいこと、言うな」 優しいことって。 成介は面食らった。 普通のことだろう。 この位のことで響く状態なのか。 参ったな。 成介は人目がつかない空きスペースに車を入れた。