The side of Paradise ”最後に奪う者”


デザインは古くないし、今の年の涼がしてもおかしくないけれど、傷がだいぶ入ってしまってくたびれている。

もう変え時だ。

ふっと口元に微笑が上る。

自分と同じで。

もうぼろぼろだ。

今度、会ったら言おう。

それかこれだけでも側においてもらうか?

綺樹は女々しさに自分らしくないと笑って、そっと部屋を出た。

廊下は薄暗く静かで、空調の冷気で冷えきっていた。

ああ、寒い。

急にそう感じて身震いした。

ふっと魔が差し、部屋に戻りあの腕の中に潜り込みたくなって、ドアを振り返った。

オートロックのドアはきっちり閉まっている。