The side of Paradise ”最後に奪う者”


「言ったね。
 覚えているからね」

「まあ、見合いが控えているから恋人は持たないほうが利口かもな」


綺樹は座っている姿勢が苦しくて、少しでも楽になろうと、身じろぎして位置を探した。


「年かな」


呟く。

涼はその呟きに眉を少しひそませた。


「今年は暑さがとてもこたえる」

「今年は暑いよ」


涼は返したが綺樹は聞いていなかった。