The side of Paradise ”最後に奪う者”


「わかったよ。
 ええと、そうだな。
 全く興味がなかった。
 当初は。
 それはあなたも知っているのだと思うのだけど。
 なぜ西園寺を継ぐ気になったのか、気が知れない。
 その辺りは記憶があやふやだしね。
 成介からあなた絡みだと聞いてやっと納得が出来た」


綺樹はじっと涼の目を見据えたまま、表情を動かさなかった。


「西園寺を捨てて、外国へ出た時。
 一時、アメリカで日本展開のラーメン店で働いた。
 現地に受け入れられるような内装や味、盛り付けになっていた。
 たまたま社長が視察に来て、少しだけ話をする機会があったんだ。
 実に面白かった。
 彼の考えるこれからの方向性、
 その時に経営者とは何者かを知り、面白さにやっと気が着いたんだ。
 今までは押し付けられた役割のみ嫌々こなしていた。
 西園寺を継いで、切り回していくことは、そうじゃない」

「キングだよ」


綺樹の静かな言葉ににやっと笑った。