「あのやせ我慢はいつまで持ちますかね」


いささかうんざりとして言った。


「まあ悪い暴走にはならなさそうです。
 今回は」

「そうだろ?
 褒めてくれよ」


綺樹が茶化した。


「上手く行ってるだろ」

「でも」


成介は上体を起した。


「あれでは見合いも結婚もしなさそうですね」


綺樹は黙り込んだ。


「やっぱり、そうだよなー。
 元々あいつは楽観的かつ前向きだから、この友人関係も今はこれはこれで可。
 将来的に何とかする、って思ってるぞ」

「でしょうね」