「よく。
 わかりました」

「よかったよ」


綺樹は鼻をならしそうな言い方だった。

「今度は、僕がリベンジですね」


変なところに入ったらしい。

ナプキンで口を押さえて咳き込んでいる。


「なんだって?」


涙でにじんだ瞳と嗄れた声。


「夏休みが楽しみです」


涼はただそれだけ言った。