The side of Paradise ”最後に奪う者”


「遅くなりまして申し訳ありません」


成介はいつもどおりスケジュール帳を片手に社長室に入ると、今日のスケジュール読み上げる。

涼はそんな彼の様子を眺めた。

成介もスケジュール確認が終わってから涼を眺める。

お互い探りあいの様子を呈していた。

成介が笑った。


「本当に愛人にしてきたようですね」


涼は何も言わずに予定表を置く。


「ダバリードを敵に回すような結果にだけは、しないでくださいよ。
 女王は彼女に関しては、私情をビジネスに交えますから」


成介にしては固く、つっけんどんな声で言うと出て行った。