The side of Paradise ”最後に奪う者”


涼が体を離した。

さっさとベットから降りていく。


「約束だから帰るよ。
 どこかで夕食でも一緒に食べる?」


綺樹を見もしないで身支度を始めた。


「いや、いらない」


こめかみに滲んでいる汗を指で拭って、そっけなく答えた。

涼はしばらく無言で服を着ていた。


「あなたの今の恋人が、どの程度許容範囲を持っているのか知らないけれど、元夫と関係を持ったことは面白くないんじゃない?」


シャツの裾をいれ、髪をざっとかきあげている。

返事が無いのに顔を向けると、綺樹は体を横にして感情の無い目で涼を見ていた。