The side of Paradise ”最後に奪う者”


   *

涼の体が離れたとき、綺樹は直ぐに背を向けた。

涼が後ろから抱きしめる。

綺樹は涼の腕の中で、しばらく壁紙を凝視していた。

少し身動きをした。


「泊まるなよ」


邪険に言う。


「そもそも自宅では男と寝ない主義なんだ。
 今回はリベンジだったからだけで」

「いいリベンジだったかな」


涼が笑った息が髪を揺らす。

ああ、嫌だ。

そうとしかとられないように抱かれたけれど、鳩尾の辺りが冷たくなり、肺が潰れるような痛みを感じる。

綺樹はぎゅっと目を閉じた。