「駄目か?」 「完全には厳しいと思いますが? せいぜい3ヶ月に一遍は会ってほしいものですね。 結婚して、軌道に載れば何年に一度でいいと思いますが」 「それってどれ位かかるんだよ」 うんざりした様子だった。 「10年スパンじゃないか?」 「だからあなたが結婚してしまったほうが早いんです。 言ってるでしょう。 あなただって、その方が楽でしょう」 「嫌な誘惑だ」 電話越しでも嫌そうな顔をしているのが目に浮かんだ。