The side of Paradise ”最後に奪う者”


正直、彼女がそこまで自分を気にかけているとは、思いもしていなかったし。

外見も言動も、ものすごく淡白な感じがあって。

そこまで一生懸命で、不器用とは思わなかった。

しかも、大きく間違えている。

あなたに捕らわれないで自由に生きる。

過去をたとえ思い出していなくても、もうそれはあり得ない。

そう。

一目会った、あの夜から。