The side of Paradise ”最後に奪う者”


「子どもみたいなわがままは止めて下さい。
 欠席にしておきます」

「わかった
 行く」


子どもみたいな下りに涼は反抗した。

成介にまだ引きずっていると思われるのも癪だった。

夢に見るなんて、死んでも知られたくない。

それに彼女は休職中だ。

休職中だから会わない。

でも会いたいか。

涼は自分の気持ちが乱れているのがわかっていた。

言葉を交わすこと以前、視線が交わることも無いのがわかっていた。

恐怖の顔をするのか。

嫌悪の顔か。

ああ、違うな。

無表情で無関心だ。