車で話をしてもやっぱり方向性は変わらなかった気がする。
最後のは最悪だった。
やることが高校生だ。
本当に情けない。
なぜ彼女相手だと、あんな行動になってしまうのか自分でも不思議だ。
なんというか。
なぜ他の女に対するように、上手に立ち振る舞えないのか。
涼は大きく息を吐いて椅子に戻るとカレンダーを見た。
それに、この次に会う事をどうつなげればいいんだろう。
成介は入り口近くに座っている、秘書の若手が執務室のほうを見ているのに気が付いた。
誘われて成介も視線をやる。
また挙動不審だ。
ということは考えていることは一つだ。
なるべく隠すようにしているが、社長の様子がずっとおかしいことに秘書たちは気づいている。
彼女には働きかけをした。
こちらにも働きかけないと。
成介は立ち上がった。

