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携帯のかけ方が成介らしくないのに、何かあったのかと思って、出たくないのに出た。
出た瞬間、相手がイラついていることが伝わってきた。
それが彼女だったのに驚いた。
更に成田まで送れとは。
あれほど避けられていたのに。
成介と何をしゃべったのだろう。
しかもあれはわざとだ。
涼は手にしていたペンでぱしりと机を叩いた。
わざと成介とキスして見せた。
もう一度机を叩く。
なんせ無表情か迷惑そうな顔しか見せなかったのに、あの時だけは笑っていた。
挑発的に。
そう、わざと怒らせて楽しんでいた。
多分、成介と何かを話していて、その流れでからかわれたような気がする。
地だな。
本来なら無表情な姿しか見せなかっただろうが、成介と話をしている流れで、思わず性格が出たのだ。
