最低限3日ないと行ってこられない。 ああ、なんだこの予定の詰まり方は。 大学の前期試験があるのも忘れていた。 半年先まで身動きが取れないじゃないか。 成介を睨む。 成介はノートを取り上げた。 「来月のお盆休みですかね」 見抜かれているのにちょっと面白くなかった。 「飛行機のチケットを取っておきます」 涼は口の中で礼を言った。 「聞こえません」 「助かる」 涼がまた執務室のドアを叩き閉めた。 でもただ行っても絶対会わないはずだ。 涼はもう1本電話をかけることにした。