晴は、紙をふわっと浮かせて 自分の手のひらに収める。 「私、この漢字すごく好きです!」 そういいながら、大切そうに 紙を手で包み込む。 「龍さん、ありがとうっ!」 そんなに喜ぶことか…? さすがに苗字はつけられないけど 漢字ぐらいなら、いいよな… 晴に限らず幽霊は 物を触ってるのは時間が長いと つらいはずだ。 けど晴は微動だにしない。 …そもそも、150年前の幽霊なんて そうそういるもんじゃない。