今さっき、自分で 見えてるんですよね!? とか言ってたのに。 「声も、聞こえてるんですか?」 「あぁ」 ここで話すと人目が気になる。 俺は女幽霊を気にせずに路地裏へ入り込む。 「人と喋った感じ、もう昔過ぎて忘れてました!」 きらきらと目を輝かせながら言う 女幽霊。 「着いてくるな。俺が言いたいのはそれだけだから」 それだけ言い残して、歩き去る。 「名前、なんて言うんですか?」 が…こいつ…なにも聞いちゃいねぇ… 「私は、はるっていいます」 そのまま無視して、歩き続けるが…