俺は今日も、いつも通り あいつからもらった貝殻をズボンの ポケットに入れた。 そして、いつも通りの道を歩く。 「龍、おはよ!」 「あぁ、おはよ、柊羽」 いつも通りの友達。 「遅ぇよ」 「待っててくれなんて言ってねぇよ」 いつも通りの不機嫌面。 こんな毎日が当たり前なのは あいつのおかげだ。 俺は、空を見上げる。 あいつが好きだった、空を。