次第に足音を立てて近づいてくる余命宣告の最終期限。
余命、3週間。
もしも1日でも長く生きることができたならば、私は蛍ちゃんを抱きしめよう。
もしも3日、長く生きることができたならば、蛍ちゃんの大好きな青汁を飲ませてあげよう。
そして1週間経過したら、合鍵を返して。
1ヶ月経ったら……そうね、処分してしまった蛍ちゃんの身の回りの物を買いに行こう。
……もしも、1年が過ぎたら、お義兄さんや千春、虎太郎に暴露してやるの。
“あんたたちのお母さんったらね、死ぬ準備なんかしちゃってたのよ。バカでしょ?”
そんなふうに蛍ちゃんのことを盛大に笑ってやって。
私物処分計画とか、トランクルームの秘密とか。
ぜんぶぜんぶ、笑って暴露するの。
そして、2年目を迎えた時には――――………


