「パパはねー、ママにぞっこんだったのよ。結婚してくれないと嫌だーって大泣きしたから、結婚したのよー」 君が笑いながら千春と虎太郎にそう話すたびに、 「違うぞー。ママはパパのストーカーだったんだぞー。しかも! パパに何回も振られたんだぞ」 僕は事実を口にするけれど。 たぶん。 いや、きっと。 君のそばにいればいるほど、僕の気持ちは日に日に大きくなって。 君が僕を思う以上に、僕は君のことを思うようになったんだ。