奏多は急いで来たのか、息が少し乱れていた。 「そんな急ぐことないのに。 みんなで記念撮影みたいなのないの?」 「あー…、いいんだよ…、そんなの…。 その間に穂香がナンパされんのとか、堪えらんねーから…。」 「へ?なにって?」 「……なんでもねぇ。」 後半全然聞こえなかったんだけど… まぁいっか。 何でもないって言うってことは、大したこと言ってないってことだよね。 「ほら、帰るぞ」 「うん」 そうして私たちは、自分たちの家にむかって歩き出した。