あたしは頭の中で念じる。 すると、ゲームの中のゾンビが画面から飛び出して…… 「わっ」 輝は焦って的を外す。 なおもゾンビは輝に襲いかかろうとするが…… ふと我に返り、念じるのを止める。 まずい、またあたしは馬鹿なことを……。 そう思ったが、幸い周りには誰もいなくて。 頭の悪い輝は、 「すげぇな、このゲーム」 なんて言って、本気で感動していた。 あぁ、輝が馬鹿で本当に良かった。 これなら少々無茶しても、あたしの正体はバレないだろう。 あたしは、輝に反撃しようと決めた。