「……あァ!?」 あたしの言葉を聞いて、目の前にいる輝は露骨に顔を歪めた。 もう、辺りに有希と正樹君の気配はなくて。 輝は本性を隠すことなくさらけ出す。 「ふざけたこと言いやがって」 ふざけてない。 少なくともあたしは本気だ。 これ以上、輝なんかと関わりたくもない。 輝だってそうでしょ? 悪魔が一人消えたって、痛くも痒くもない。 そう思うのに、 「てめぇは昨日の俺の返事すら聞かねえ」 「え……」 その言葉に、思わず輝の顔をまじまじと眺めていた。