不滅の妖怪を御存じ?





「弓月。」

「何だ?」

「ごめん。」

藍の唐突の謝罪に弓月は不思議そうな顔をする。

本当のことを言えばこの顔が般若になるんだろうな、と藍は半ば諦めの気持ちで口を開く。



「さっきこの風呂にスライム入れちゃった。」


数秒の沈黙の後。

世にもおぞましい声で妖怪たちが発狂した。