「なんで私が殺されなきゃいけないんですか。とどのつまりあなたたちの親子喧嘩でしょう?私関係ないじゃないですか。」


乙姫の瞳はどこまでも暗く黒く。
何を思っているのか全く読めない。

けれども藍はペラペラと何でもいいから話続けた。
時間を稼ぐ。
そうすれば、もしかしたら生き残るチャンスがやってくるかもしれない。

その一心で震える手を押さえつけていた。



「そもそもあなたの子育てに対する姿勢が悪いのではないでしょうか。」


どこからそう繋がったのかは覚えていない。
藍が勢いでそう言ったとき、微かだが乙姫の目が揺らいだ。

お、これは手応えありか。
藍はなんとか話を続けようと必死になる。