*正しい思春期の切愛理由*



 * * * 


杉本先生の『運命の君』に公衆の面前でプロポーズした俺は、

看護師からは英雄、医者からは命知らずの称号を与えられた。



「信じらんねぇ……」

「……俺もだよ」
 


東谷のつぶやきについ同調してしまうと、



「何言ってんだよ当事者のくせにー」
 


シャンパングラスを手にした安西に、タキシードの肩を叩かれた。
 



お堅い先生方が帰ったあとの2次会は、若者だけでの気楽なパーティだ。


「まーあれだけ美人なら声をかけたくなるのも分かるけどよ。しかし初対面でプロポーズまではさすがになぁ……。もはや伝説だな」
 

東谷の視線の先には水色のカラードレスに身を包んだ一歌の姿があった。
 

彼女は水瀬エリカとその妹のユリと一緒に写真を撮っている。