*正しい思春期の切愛理由*







なんで……ここにいるんだよ。
 






固まっていた身体が動く。
 



杉本先生のことなんかすっかり頭から消え去って、気付いたら、足を踏み出していた。
 

彼女に向かって、まっすぐ。
 




そんなばかなことがあるだろうか。
 


だって、ここにいるはずがないだろ。
 



他人の空似?
 


けど、あの髪、
 

あの立ち姿、
 


あの目は――
 




彼女の正面に立ち、胸にかかったネームプレートを見る。