素早いあたしの気遣いも虚しく、その手が掴まれた。 あ、これ台拭きだった! 自分の手に掴んでいたものをちゃんと見て、ハッとする。 「あんた、何がしたいの?」 「今のは本当に転んで…」 「そうじゃなくて。また勉強しに来なくなったり、文化祭の時もメールしたのに返さねーし。挙げ句の果てにはのぞみの背中も押して貰ったみたいで?」 真っ正面から言われる。返せる言葉が見つからない。 のぞみさん…あたしのことまで喋ったな…! 他人に怒りを向けるのは見当違いだっていうのは分かるけれど。