サンドリヨンは微笑まない


事務室まで貰ってくる、と言って立ち上がる。

垂れ幕をするんだとかで、周りで縫い物をしている女子をあたしは横目で見ながら、行ってらっしゃいと言った。


「網島さんも一緒に来て」


伊月さんの言葉に、落胆する雰囲気が伝わってくる。

本当に感謝。


「うん、行く」


クラスメートに限らず、靴箱とか廊下でも学校の生徒に話しかけられるようになった。

雑誌を見たってこと。どの俳優さんと仲良いかってこと。誰かのサインとか貰えるかってこと。

そういうのはまだ笑って返せるけれど、いきなり告白じみたことをされるのはたまったもんじゃない。