帰りには狂い咲きの桜の場所へきた。まだ若い樹だった。 「土方さん…」 「ん?」 「私は人とは違う力を持っています。治癒能力です。未来では白拍子をしていて【音姫】と呼ばれていました。」 「………」 「もし、新撰組の人が怪我や病気になったら私が治します。真っ先に教えてください。お願いします。」 「わかった。そのときは頼む。」 「はい」 音愛は新撰組のいく末を知っている。だからこそ彼らの未来を守りたい。そう思った。