矢沢直。 当時、俺が体育を教えていた生徒。 どこにでもいる普通の高校生だった。 特に目立っていたわけでもないし、特に俺を追いかけていたわけでもない。 それなのに、いつの間にか俺の心の中に住み着いていた。 俺の癒しになっていた。 今から思えば、運命だったとしか思えない。