自分の中でなにかが葛藤する中、ふと目に止まったマリアが寝返りを打った。
やっぱり、ソファーじゃちゃんと寝れないよね。
コートとマフラーを外し、2階のマリアの部屋にマリアを運ぼうとする。が、マリアの手はマフラーを掴んだまま、一向に離そうとしなかった。
ふっと小さく笑みがこぼれる。
仕方ないから、柚希のマフラーごとマリアを部屋へと運んだ。
余程熟睡しているのか、多少の揺れにも起きる気配は微塵もなかった。
マリアをベッドに寝かせ、リビングへと戻る。
……問題は柚希か。
「……柚希、門限何時?」
寝てるとこ悪いけど、これけっこう大事だからさ。
柚希の隣に腰を下ろして、念のために聞いてみる。
門限があるなら、起こしてあげないといけないし。
目を薄く開けて、心ここにあらずな様子の柚希がゆっくりと答える。
「……今日は……朝、がえり……」
「……へ?」
「…………」
「え、ちょ、柚希?」
それだけ言うとまた眠ってしまった柚希に、俺は一気に脱力感。
それは、門限なしってこと?それとも希望?
おそらく前者だろうけど。
とりあえず、ここでこのままじゃ風邪を引く。


