結局、山田くんが帰ってくるまでは、そばにあるソファーに寝かせておくことにした。
マリアちゃんを起こさないようにそっと抱き上げ、ソファーに寝かせる。
クッションを枕代わりに頭の下へ置き、布団代わりに自分のコートをかける。
気持ちよさそうだなぁ……ふふっ。寝顔カワイイ。
ソファーの横の床に座り、マリアちゃんの髪を優しく撫でる。
マリアちゃんを運んだからか、なんだか体の内側が熱くなってきた気がする。
動いたから体が温まったのだろうか。
マリアちゃんは寒くないかな?大丈夫?
なんて、寝ているのについつい心の中で話しかけてしまう。
他になにかないかな……とバッグをあさってみると、山田くんの家に入る際に外したマフラーが顔を覗かせた。
それをマリアちゃんの首もとにかけてみる。……これ、温かいのかな?
規則正しく聞こえる寝息。幸せそうな寝顔。
体がぽかぽか温かくて、だんだんと眠気が襲ってくる。
「……山田くん、早く帰ってくるといいね……」
帰ってきたら、ちょっとだけ甘えたいなぁ……。
なんて、少しの夢を抱きながら、すっと重たくなる瞼を受け入れた。


