【続】クールな彼が好きすぎて困るんですが!!



「ありがとう!」



そう言ってマリアちゃんの頭を撫でてあげると、照れ臭そうな笑顔で『うんっ!』と笑った。


本当に素直でカワイイなぁ。


ふと時計を見ると、山田くんが家を出てから約20分が経っていた。


時刻は9時10分。

今日は親に許可を取って、門限はなしってことにしてもらった。


もちろん、山田くんとデートだってことは伏せていたのに、どうしてわかったのかお母さんがこっそり耳元で、



『なんなら朝帰りしてもいいからね』


『#*@▼●★£△☆っ!?』



なんて、語尾にハートを感じる勢いで言ってくるもんだから、一瞬目眩がした。


ほんと、うちのお母さんはそういう色恋沙汰に首をツッコむのが好きなんだから。


でもまぁ、お母さんがお父さんを説得してくれたおかげで、今のこの状況がある訳なんだけど。


お父さんはあたしがデートに出掛ける寸前、声を掛けてきて、



『……今まで我慢してた分、思いきり楽しんできなさい』



腕を組んで、仁王立ちして。

相変わらずの仏頂面なのに、ぶっきらぼうな言い方に反してほんのり染まった頬。


不器用なお父さんの優しさが嬉しくて、ジワリと熱くなった目頭を感じながら『ありがとう』と返した。


本当にあたしって、幸せ者だよなぁ……。